2017年10月31日

Fire タブレットで位置情報が使えない時の対処方法

Fire タブレットには GPS が搭載されていませんが、Wi-Fi からおおよその位置を特定することができる、と、Amazon のヘルプページには書かれています。

ところが、実際には Fire タブレットの位置情報サービスをオンにしてアプリを使っても、位置情報が取得できない、または全く違う場所が表示されることがあります。

私の自宅では現在位置がこのようになりました。

ロシア!?

天気アプリは任意の地域を登録できるため、現在位置がロシアでもそれほど影響はないのですが、位置情報が必須のラジオアプリ「radiko.jp」ではサービス地域ではありませんと言われてしまい、全く聞くことができませんでした。位置情報がらみでは、Fire でモンスターストライクのマルチプレイができないという問題もたまに見かけますね。位置情報が取得できなかったり正しい場所ではないことで、このように、ちょっと困った問題が起きてしまいます。

この状態をなんとか改善できないかと思い、Amazon のカスタマーサービスに問い合わせて何度もやり取りをした結果、ようやく正しい位置情報を使うことができるようになったので、その対処方法を紹介します。


位置情報サービスの設定を確認


まずは位置情報サービスが有効になっているかを確認します。

設定を開き、「ワイヤレス」→「位置情報サービス」の順にタップします。

位置情報サービスがオフになっていた場合は、スイッチをタップしてオンにします。位置情報を使用したい各アプリのスイッチもオンになっていることを確認してください。


位置情報サービスが有効になっていても位置が正しく取得できない場合は、次のステップに進みます。

位置情報をリセットする


Fire に保存された位置情報のリセットを行います。
リセットには以下の二つの方法があります。

Fire OS を工場出荷時の設定にリセットする。
「設定」→「端末オプション」→「工場出荷時の設定にリセット」から行うことができます。

位置情報だけではなく本体に保存されているデータは全て消えるため、リセットの前に PC や microSD に必要なデータをバックアップしてください。環境を元に戻すのが少々面倒ではありますが、Fire OS の異常が原因という可能性もあるので、問題の切り分けのためにも、まずは端末のリセットを行うことをおすすめします。また、リセットは microSD を抜いた状態で行った方が安全です。リセット時の説明には SD カードのデータは消去されないと書いてありますが、なぜか microSD も一緒に初期化されてしまうことがあるので、十分ご注意ください。

位置情報アプリのキャッシュを消去する。
Fire OS では一度読み込まれた位置情報が更新されず、同じ位置が表示され続けてしまうことがあるようです。その度に端末リセットを行うのは効率が悪すぎるので、位置情報アプリのキャッシュを消去して位置情報をリセットします。

  1. 「設定」→「アプリとゲーム」→「すべてのアプリケーションを表示」を開く。
  2. 画面をスワイプして「すべて」の項目を表示する。
  3. 一覧から「HERE Positioning」を探してタップし「キャッシュの消去」と「データの消去」をタップする。
  4. 端末を再起動する。

上記の方法でリセットし、Wi-Fi 接続後に天気アプリなどを開いて正常な位置が表示されるようであれば問題解決です。

リセット後には念のため、各アプリの再起動と、電源ボタンを 40 秒間長押しして電源を切り再起動する操作も行った方がいいかもしれません。(不具合でサポートに問い合わせるとまずやることになる操作です)

また、DNS の設定を「8.8.8.8」などに変更している場合、位置情報データベースに正常に接続できていない可能性もあるようなので、プロバイダの通常の DNS を使うようにルーターの設定等を変更してください。

解決しなかった場合は次のステップに進みます。

位置情報の登録・修正を行う


Amazon のカスタマーサービスに連絡をしてください。
そして位置情報を手動で登録・修正してもらいましょう。

今のところ最終的な解決方法はこれしかなさそうです(・_・;

カスタマーサービスには、

「Fire OS を工場出荷時の設定にリセットしたが、リセット後も位置情報がおかしいままだった。おそらく Amazon のデータベースに位置情報が正しく登録されていないので、手動での登録をお願いしたい。」

という感じの内容を伝えてください。

サポートの方にも対応の手順があると思うので、最初からスムーズに話が進むかは分かりませんが、最終的には無料アプリの「Wi-Fi Analyzer」をインストールしてスナップショットを保存し、それをメールに添付して送って欲しい、という流れになると思います。

メールで送った Wi-Fi の情報と、Amazon に登録している住所が関連付けられ、Wi-Fi の位置情報として登録されます。登録処理が完了したとサポートから連絡が来たら、位置情報アプリのキャッシュの消去を行い、新しい位置情報に更新してください。

位置情報の更新後に Silk ブラウザから Google マップを確認したところ、最寄りの公共施設(市役所)の位置に登録されていました。個々の住所の位置を正確に特定するのは難しいため、分かりやすいランドマーク的な場所を登録しているのかもしれません。(自宅が市役所の近所だったので偶然そうなっただけかもしれませんが)

位置情報が正しく取得できない原因は?


自分の場合は、「この無線ルーターの位置はロシア」と判定されてしまう間違った情報が Amazon のデータベースに登録されていたため、おかしな現在位置が表示されていたのだろうと思います。(こうなった経緯は不明)

位置情報の取得自体ができない場合は、Wi-Fi の情報がデータベースに登録されていない可能性が高いです。

iPhone や Android スマホでは、スマホ自体が GPS と Wi-Fi の情報を収集し、Apple や Google のデータベースに送信しています。多くの人がスマホを持ち歩くことで位置情報も更新されていくので、iPhone や Android の Wi-Fi からの位置情報はかなり正確なものになっています。

しかし、おそらく現時点では Amazon にはそのような情報収集を行う手段がなく、データベースへのデータの追加や修正は、あまり行われていないのだと思われます。Amazon のスマホが発売されることがあれば状況も変わるかもしれませんが、今のところ、Fire タブレットの位置情報が自動的に更新されることには期待できない気がします。

まとめ


Amazon のカスタマーサービスに対応してもらうことで、なんとか正しい位置情報を使えるようになりました。Fire タブレットで radiko.jp を聞くことができるようになり、モンストのマルチプレイも問題なくできました。

手動で位置情報を登録してもらうしか方法ないの?端末の操作でなんとかならない?と思われる方もいるかもしれませんが、サポートの指示に従って色々なことを試したものの、結局はダメでした。Amazon 側のデータを更新してもらわなければどうにもならない場合もあるようです。

位置情報が使えない場合は、少し手間はかかりますが、まずは端末のリセットを行なってみてください。それでも解決できないときは Amazon のサポートへ連絡をしましょう。解決までサポート担当の方に丁寧に対応してもらえます。サポートの方に感謝。

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